サイバー・コモンズの生成と運用のメカニズム − reputation流通による知識マーケットの可能性 −

A simulation model for mobile message: influence of relation formation

2001年 経営情報学会 ドクトラルコンソーシアム 要旨集,2001.

山本仁志


Introduction:

インターネット上に自己生成的に生成する共有空間である、サイバー・コモンズの、生成・運用のメカニズムに関して論じる。サイバー・コモンズにおけるフリーライダーの性質に注目し、コモンズの発展の条件を探る。ここでは、サイバー・コモンズを「コミュニティ型サイバー・コモンズ」「市場型サイバー・コモンズ」に分けてそれぞれの特徴を分析し、情報流通が効果的になされるために評判が果たす役割について論じる。 ネットワークの社会化、社会のネットワーク化により、オンライン上に形成される共有地であるサイバー・コモンズは急速に発展し多様化を遂げた。同時に、そこにはさまざまな社会的問題が発生する。こうした問題の構造と性質を理解し、サイバー・コモンズ設計、運営の指針を得る必要がある。 フリーライダー問題は、共有財に対する誘因と貢献の問題として扱われてきた。フリーライダー問題は、ディジタル時代における社会学、経済学、法学的に大きな問題である。Napster, Gnutellaを始めとするPtoPシステムや、知識共有コミュニティにおけるフリーライドが事例として挙げられる(Adar and Huberman, 2000)。しかし、情報や知識の生成を伴う共有地では、フリーライダーは、共有地の活性化に貢献している側面がある。本論では、フリーライダー問題に着目し、市場型サイバー・コモンズの特徴について論ずる。



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